『音楽』 の記事

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2005年3月3日

私のボサノバ黎明期

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昨日、地元の図書館に立寄った。落語のCDでも借りようと思って棚を眺めていたら「ワールド」の項目のところに小野リサによるエレンコボサノバ選曲集が目に入り手に取った。1990年MIDIから発売された「BOSSA NOVA SELECTION 小野リサが選んだエレンコ・レーベル名曲集」である。とりあえず借りることにした。

私はボサノバをこよなく愛聴する者である。かれこれ14年ほどになる。それまでも、アストラッド・ジルベルトやアントニオ・カルロス・ジョビンはCDを持っていたが、はっきりとボサノバを意識したきっかけは、ある友人の車(紺色のブルーバードだったと思う)の中で聴いた J-Wave のボサノバの特集番組をエアチェックしたカセットテープだった。これを聴いた時、初めてボサノバというジャンルが私の中で形成されたのである。

ちょっと記憶が曖昧だが、そのテープの選曲はこんな感じだった。

番組テーマ曲は”THE GOOD LIFE” Gary McFarland
選曲の順番まではわからない。

“DON’T GO BREAKING MY HEART” Roger Nichols & The Small Circle of Friends
“WHO NEEDS YOU” Claudine Longet
“恋はボサノバ” Eydie Gorme
“SEASIDE WEEK END” Isabelle Antena
“CALL ME” Chris Montez
“TRISTE” Cybill Shepherd
「おいしい水」Pierre Baroub
“LA MADRAGUE” Brigitte Bardot
“THE WHOLE POINT OF NO RETURN” The Style Council
「ジャマイカの月の下で」Nick Decaro
“WHAT IF” Jane Kelly Williams
“CHERIE” G-Race
“SECRET CODE” Kevyn Lettau, Peter Sprague & Michael Shapiro

その他 Joyce, Astrud&Joao Gilberto, Antonio Carlos Jobin, Serigio Mendes ’66, Laurindo Almeida, Walter Wanderley, Nara leao, Everything But The Girl などが入っていたのだが、当時既に所有していたのであろう、このテープでの選曲はまったく思い出せない。

こうして並べてみると、たまたまボサノバっぽい歌を歌っている歌手が多いだけで、「これがボサノバ?」と疑問を抱くような曲もある。バルドーやロンジェ、ゴーメはアイドルだし、A&M や CREPUSCULE はいおしゃれサウンドレーベルで、EBTGやスタカンはオルタナティヴだ。オルタナティヴは当時 NEW WAVE と呼ばれていた。そしてボサノバとは『新感覚』というような意味だそうである。

これらの曲は Cafe Apres-Midi でもほぼ全曲取り上げられていると思うので、若い人でも聴いている方も多いであろう。今でこそ、もう買い続けるのが大変なくらいの枚数の復刻盤が出ているが、当時最大規模のレコード店であった六本木WAVEのラテンコーナーの一部にボサノバが置いてあるくらいだった。

今でも、ボサノバはよく聴く。感情を押し付けてこない、落ち着いた、主張しない雰囲気が好きなのである。今好きなのは Naomi & Goro, Quarteto Em Cy のカワイイ系ボサノバかな。

カテゴリー:音楽 |  コメント (7) |  投稿者:hyodo

2005年2月12日

お腹と背中がくっつくぞ♪

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タピタピタピタピタピーラー♪タピタピタピタピタピーラー♪

この前、私は憂鬱だった。仕事が思っていたより大変だったのである。

ゥーワーォワーォワーォワーォーウェー♪ゥーワーォワーォワーォワーォーウェー♪

おととい、私はフツーだった。理由はない。ただなんとなくである。

プププププププププププププ・・・・・♪(1度ずつ音階を上げていく)

昨日、私は少し不機嫌だった。理由は・・・腹が減っていたのである。

どぉうしておなっかっがへっるのっかな♪

高校生になるまで、「お腹と背中がくっつくぞ♪」の状況を正確に掴めていなかった。『どのような状況下で、腹部の皮膚と背中の皮膚の表面同士が接触もしくは密着するのだろうか?』と思っていたのである。もしそのようなことがあるとしたら、腹と背中の皮膚をずいぶんと引っ張らなければならない。かなりスプラッターな、ハンニバル・レクター博士が大好きな事態になるであろう。この私の誤解をわかっていただけるであろうか?誤解は真実より複雑で難しく想像を絶するものになりがちなのである。

さて、なぜ「ハンニバル」が出てきたかというと、フィレンツェ旅行を計画している母が、「レクター博士がクラリスに贈ったのは、サンタ・マリア・ノヴェッラの薬局の乾燥肌用アーモンド石鹸なんですって!」と、どこかで仕入れた情報を誰にともなくしゃべっていたからである。これにより、私の思考は今日の夕方入手したインドのアーモンド香へ飛び、更に飛躍を続けていった・・・・・・が、話を元に戻そう。

「お腹と背中がくっつくぞ♪」の謎はある日、突然炎のごとく、解けた。友達が「腹減った・・・」と言いながら右の掌で腹を、左の掌で背中を押える、というジェスチャーを目撃したからである。私は、瞬時にそして初めて本当の意味を悟った。そして自分の理解・認識能力のあまりに低さに愕然とした。が、おかしくもあった。

トゥールットゥー♪トゥールットゥル♪トゥールットゥー♪トゥールットゥル♪
今夜、私はゴキゲンである。だから誰にも話さなかったこのことを告白しているのである。
(BGM/ Stereolab: “Sound-Dust”)

※今日から雑草写真スタートです!

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2005年2月4日

ウェイウェイ・ウーのブレス

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先日、吉祥寺のレコ屋のバーゲンで “Wei Wei Wuu: “wei wei wuu plays bacharach”” を手に入れた。二胡奏者のウェイウェイ・ウーがバート・バカラックの曲を演奏するという、とても日本らしい趣向の企画盤である。

10曲中 2曲をウーたン・・・・・・、いやウェイが歌っていたりして、二胡とのバランスもよく、このところ仕事中のBGMによく掛けている。

今、3曲目の「サン・ホセへの道」が終わるのを息を潜めて聴いている。4曲目の「恋よ、さようなら ~対愛説再見」の出だしを聴き逃さないためにである。この曲の始まる直前にウェイのブレスする音がかすかに聴こえるのだ。これがかなり萌エ・・・・・・、いや色っぽい。リピート毎に楽しみにしている。又、中国語歌詞のバカラックは、更にソフトにソフィスティケートされた雰囲気に仕上がっている。

ところで、ウェイのボーカルは世間で言ういわゆる色っぽさを感じるわけではない。ささやくような声でパワーはないけど聴かせる声音、ようするにウィスパー・ヴォイス系である。ウィスパー・ヴォイスの人はブレスもウィスパーなのだ。この種の声は、ピロー・トークを連想させるだけでなく、ロリ・・・・・・、いや かわいらしさも同時に表現するためか、男は魅了され、女は真似したくなる(かどうかは知らない)。

私の好きなウィスパー系の歌手でアストラッド・ジルベルトというボサノバの歌姫がいる。昔、ブルー・ノート東京で彼女のライブを観たことがある。 ’60~70年代の録音をCDやレコードでしか聴いたことがなかったが、ライブでの声は、私が聴いていた昔の録音と同じ若さで、正直驚いた。
無聊仲間の「sachet」さんのところでも「ウィスパー・ヴォイス」という記事の中でブロッサム・ディアリーを取り上げていらっしゃるが、ウィスパー系に年齢は関係ないのだ。

さて、ウェイは二胡奏者なのだが、こちらの音色はとにかくエロ・・・・・・、いや艶っぽい。
8曲目「何かいいことないか仔猫チャン?」などはもう逝きソ・・・・・・、いやいや、そんな曲ではありません。読者の皆様に於かれましては妄想なきようお願い致します。

(どうもブログを始めてから悪い表現ばかり身についてしまったな)

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2005年1月4日

謎が解けた!

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気が付くと吉田秀和の「名曲のたのしみ」(NHK-FM)が流れている。

いつ聴いても、ショスタコービッチである。
年明け4日の今日も、ショスタコービッチであった。
近代の偉大な作曲家であることはわかるけど、
ショスタコ専門番組かと思うぐらいである。
なぜだろうとNHK-FMの番組表をみてみたら、

『- ショスタコーヴィチ・その音楽と生涯 -(31)』

今日の放送は第31回の放送だったのである。
なるほど、どうりで・・・。

今日は「オラトリオ『森の歌』作品81」がかかっていた。
第5曲「スターリングラード市民は行進する」に私は涙した。
などと書くと、私がショスタコ・ファンかと思われてしまうかもしれない。

私の所有するCDは、有名曲のみ。
「交響曲第五番」バーンスタイン指揮、ニューヨーク・フィル、’79
「弦楽四重奏曲1~13番」ボロディン・カルテット(オリジナルメンバー盤)
BGMで聴くにはちょっときつい。

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2004年11月29日

宇宙のBGM

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昨夜、N響アワーを見ていたら、我が敬愛する学問と製菓の師匠、毛利衛さんが出演していた。彼はスペースシャトルの中で、バッハの無伴奏チェロ組曲を聴いたと話していた。彼がハイビジョンカメラで撮影した映像のバックに、ヨー・ヨー・マの演奏する第1番プレリュードが流れた。神の視界と理性の旋律という組み合わせは、なんとも魅惑的で、博愛的な環境問題の意識など押し殺されてしまう。

その無伴奏チェロ組曲だが、ちょうどCDを友人と仙台にいる父に貸してしまっている。彼らは聴いているだろうか?

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2004年11月11日

白い恋人たち

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先日、吉祥寺駅改札から出てロンロンの新星堂を通り抜けるときに、フレンチポップスのコンピレーションらしき試聴コーナーあることに気が付いた。その日は中央線の車内吊り広告でウェイウェイ・ウーがバカラックを弾いている広告を見た後で、それがアプレ・ミディのスリーブ・デザインに似ていたことも、そのコーナーに気が付いたことに関係あると思われる。「なんだかまたはやりはじめたらしいぞ」と私はひとりつぶやきながら、しかし、試聴もせずにその脇を通り過ぎた。

私のiPodには購入当時からフレンチポップスというプレイリストが作成され、常時50曲分が自動選曲されている。モローやバルドーやバーキンやその娘だのギャルだのが入っており、彼女らは味わい深いシャンソンを聴かせてくる。しかし、洗練されたポップスに聴き慣れた友人達には評判が悪く、「このベタコテ歌謡曲のどこがいいのかわからない」そうである。そもそも私がフレンチに目覚めたのは、昔日、二子多摩川にあったハシシという危ない名前のクラブでシルヴィ・バルタンの「あなたのとりこ」を聴いてからである。CMでもよく使われているので、聴いたことがある人も多いと思う。すぐに中古レコード屋をでシングル盤を探し、その後見つけるたびに買い求め、その道の友人達にプレゼントしたものだ。

そして今だに探しているフレンチがある。「白い恋人たち」のサントラである。やはり昔日、友人達と房総の洲崎へドライブしたときに、友人のカセットテープにその中の1曲が入っていた。「あなたのとりこ」がポップス調で親しみ易いのに比べ、レイのサントラ曲は好みではなかったが、なぜかそのボーカル曲は気に入ってしまった。でもなぜか今まで買わないでいた。そうこうしているうちに数年前から店で見かけなくなってしまった。新品では手に入らないのである。億劫だが、時々中古屋に行ったおりにはチェックしている。

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