2005年12月の記事

2005年12月31日

大晦日ですね

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大晦日の今日は「たまゆら~」を一回お休みにして、hyodoの近況報告。

ここ1週間前にIEが急にネットにつながらなくなり困っておりました。仕方がないので使い慣れないネスケを使っていたのですが、なぜか MovableTypeの表示が崩れて投稿もできなくなりました。MTが変になりIEが使えなくなるなんて、サーバーがハックされた上にウイルスにやられたかと思いました。そこで私の従兄弟に相談したところ、原因が判明。Norton Internet Security のファイアーウォール設定でIEのネットアクセスが「全て遮断」になってしまっていたことでした。おそらくたびたび表示されるポップアップブロックを遮断した拍子にそのような設定になってしまったのでしょう。「自動」に設定を変更したところIEはネットにつながるようになり、MovableTypeの表示も直り、投稿も可能になりました。なかなかこういうトラブルの対処方法はわからないものです。復旧してよかったです。

師走は忘年会やクリスマス会の季節ですね。ホームパーティーでもなければなかなか美味しいものには巡り会えません。昨日はお菓子仲間の家で忘年会があり、きりたんぽ鍋を楽しみました。鳥の骨付き肉とゴボウがベースの鍋に豆腐や白菜を入れ、セリで香り付けをした鍋でした。な~んにも持って行かなかった手ぶらの私に、お仲間はパウンドケーキや醤油や御猪口まで持たせてくれて嬉しかったのですが、さすがに「hyodo君、シフォンくらい持ってきてくれてもいいんじゃないの!」とお姉様方からお叱りの言葉が・・・・・・せめてもの償いにと、皿洗いをさせていただきました。

さてさて外で美味しいものを食べるときは少人数で行きましょう。今月行った美味しいお店のご紹介。

湯島 天庄
月初めに盛岡に滞在中のキルギスの友人Jから、早稲田大で某の研究発表のために上京するから、そのときノートパソコンを買うのに付き合って欲しい、と連絡があった。当日、築地場内で打合せをしていたら、「ノートパソコンはもう買っちゃったから、お茶に連れて行って」との携帯メールにが入り、夕方よりお稽古に一緒に行く。Jは日本語ペラペラであるばかりでなく、長時間正座もできるので、お茶の先生は彼女をすっかり気に入ったご様子。彼女は水屋を見たのは初めてとのことで喜んでいた。その後先生から教えていただいた春日通りにあるこの天ぷら屋のカウンターで夕食。カウンター越しに天ぷらを揚げる様子が楽しめる上に、その揚げたての天タネを頂けます。

湯島 ぽん多
月半ばのこの時期には毎年叔母が第九のコーラスに出る。今年も親戚と母とで芸大に聴きに行く。公演が終わった後、上野公園を横切って湯島まで歩き、母がお気に入りのこのとんかつ屋で夕食。低温で長い時間揚げるのが特徴。油ものが苦手な母も、ぽん多のトンカツは好物。デザートメニューとして用意されている8 種類のフルーツシャーベットも美味。

日本橋 たいめいけん
イブ前日、Yが建築専門誌編集者から前川國男建築展のチケットを頂いていた。Yからお誘いいただき、東京ステーションギャラリーへ一緒に行く。ギャラリーから出てくると、丸の内周辺は東京ミレナリオを見に来た人たちでひどく混み合っているので日本橋方向へ行く。なんとなく行ってみたかった「レストラン東洋」が休みだったので、たいめいけんに行ってみる。よく雑誌に出ているが、行ったのは初めて。料理が出るまでが早く、感じも良い。

仕事のほうは、川口市内の住宅が外構工事を残して完成。年明けに引き渡し。茨城県潮来市牛堀に建つ100年前の民家リノヴェーションの方は設計監理のピーク。こちらは来年2月完成予定。見学をご希望の方はご連絡下さい。どちらもご案内いたします。

今日は仕事で使う建材カタログの整理、正月の食料の買い出し、年賀状書きをします。

それではみなさん、よいお年を!!

今日の写真
私の好きな場所・渡良瀬遊水池にあるミニ鳥居。京都の街中などでは「立ち小便禁止」の記号として使われているようですが、渡良瀬遊水池の場合は何のおまじないなのか?謎です。

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2005年12月20日

たまゆらの女(ひと) その2

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その1での友人と私の会話は、映画からずれていったり、また戻ったりを繰り返した。ここでは映画と関係のない会話は省略し、話を進めることにする。

「まあ内容はともかく、その女と詩人の恋愛物語なのね。ふたりはどのように出会うの?」
「女はダンスパーティーで詩人と会ったんだ。変なパーティーなんだけどそれはいいとして、そのとき隣に座っていた詩人からもらった詩に心を奪われてしまい、遠くに住む彼に会いに行く」
「で、付き合うようになるのね」
「そういうこと。しかし彼女の愛が強すぎて、詩人にはそれがだんだん重荷になってしまうんだな。汽車で10時間も掛けて週2回も通ってくるし、彼の詩集の出版に尽力したりとかね」
「よくそんなに時間を作れるね。彼女は何をしているひとなの?」
「陶器の絵付師・・・・」

陶器は硬く半永久的に長持ちするが割れやすい。
何度か映画の中で彼女の作品が割れる。
詩人は青磁を『君の肌ようにやわらかい』と詠む。

「映画の中で陶器は彼女を表すのね」
「まあ、そうなんだろうな。物語を予感させもする。話が進むにつれてだんだん彼とのすれ違いが広がっていくんだけど、彼女は通い続ける。そして心労と疲れから、列車の中で倒れてしまう・・・」
「私みたいね」
「君の場合は倒れたわけじゃないでしょ?」
「心のせいかな・・・・でも身体もね」

列車内で倒れたときに知り合いになった獣医と一緒に仙湖を探しに行く印象的なシーンがある。仙湖というのは、詩人の彼が彼女のために書いた詩の中に詠われる美しい湖なんだよ。女はその詩をとても気に入っていた。しかしその湖は存在しないことがわかる。

「詩人はウソをついていたってこと?」
「そういうわけではないけど、それが彼という人間であるってことだろうな。彼女は詩人に裏切られたような哀しい気持ちになってしまう。あると思っていたものが実は無かったからね」
「形あるものを持たないのは不安よね」

言葉と異なり、詩は社会性というか客観性というか独立性を持つ。プライベートな関係の中で送られたとしても、ふたりのあいだで交わされる会話と違い、詩はふたりの手から離れた存在なのだ。その詩は美しく愛に満ちているが、そこに描写されていた湖は虚構だった。彼の愛もそうなのだろうか?

「これと逆の立場のシーンも印象的なんだ。詩人は女に尋ねる『僕が好きなの?それとも僕自信?』とね」
「女はなんて?」
「『私が好きなのは詩人なの』と答えるんだ」
「どういうこと?」
「おそらく女は男自身も、男の書く詩も両方とも好きなんだ。どちらも本当に愛している。しかし詩人は素直にそうは取らない、というより取れない。この感覚わかるなぁ」

まだ自分の詩は世間に知られていないかもしれないが自信はある。女は男の詩に惹かれた。だが男として、人間としてはどうなのか?人は自信の無いところこそ本当は愛されたいのである。

「確かさを求める恋愛は終わりが近いのかな?」
「そうとも言えるね」
「そんな時は自分のことも、相手のこともわからなくなってしまうよね。だから?」
「そうなんだろうな・・・・この映画で恐ろしい言葉がでてくるよ」

人を愛することは自分を鏡に映すことだ

(もう一回つづく、と思います)

関連記事> たまゆらの女(ひと) その1

今日の写真
夜中のペットショップ。金魚はまだ起きていました。

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2005年12月13日

たまゆらの女(ひと) その1

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「最近観た映画で面白かったのは何?」

久しぶりに会う友人と一通りの身辺報告の後、こんなを質問された。彼女は体調を崩していたので、私と映画の話をやり始めたら熱くなって疲れてしまうだろう。それならば穏やかな内容のタイトルを言えば良かったのかもしれないが、そうは答えずに『たまゆらの女』と答えた。観ていれば何か話してくれるだろうし、観ていなくても私があらすじを話せばきっと気に入るだろうと思ったからだ。

「どんな話?」
「遠距離恋愛もの」
「昔の私みたい。それともあなたかしら。どのくらい離れているの?」
「列車で10時間。それを週2回、女の方だけが通うんだ」
「私は5時間だった。あなたは?」
「7時間。でも月1回だったな」
「今じゃ無理!でもいいなぁ!ほら、乗り物に乗っていた時間が長いほど想いが凝縮されて相手に向かっていく感じ!」
「あまり思い出せないけど・・・・・」
「あらら古傷ほじくっちゃった?でも、なんでそんな難しいやり方を選んでしまうのかな?」
「選んだ訳では無いんじゃないかな?確かに若いころは困難な愛にあこがれるところもあるけど」

「でも、一緒に暮らさないことは良くないことなんじゃない?そんな生活をしていたらそのうち身体を壊してしまうし・・・・・」
「実際、映画の中の女も倒れてしまうんだ」
「やっぱり!」
「でも、これをきっかけにもうひとつの愛が始まっちゃっうんだな・・・・・」
「美人なのね。その女の役は誰?」
「コン・リー。知ってる?」
「知らない」

「陶器の絵付師の役なんだ。なんとなく小雪に似ている。ショートヘアの役の時は山口百恵っぽい」
「ちょっと生意気な感じ?」
「そう、こましゃくれた感じ。そして恋人役はレオン・カーフェイ、詩人の役」
「詩人?誰?」
「ほら、『愛人(ラマン)』のジェーン・マーチの相手役」
「あぁ・・・・・。この映画もあんな感じなの」
「ある意味では。似ているシーンもあるね」
「たとえば?」
「縦格子から夕日が差し込む部屋の中で情事に耽けるふたりにショロンの雑踏の騒音が重なる『ラ・マン』のシーンと、詩人の部屋で情事に耽るふたりに火車–中国の特急列車のことだよ–の騒音と車窓の風景が重なる『たまゆらの女』のシーン」
「なんでそういうシーンは細かいところまで覚えているのかな」
「興味無い?良いシーンだし、どちらもすごく凝ったカットだから必見だよ」

(つづく、と思います)

今日の写真
新宿御苑。昨年の今頃か、もう少し後。冬もいいものですよ。

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2005年12月10日

Prospect 2005 クリスマス・パーティー

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去る12月6日(火)に、グループ展「Prospect 2005」のオープニング・クリスマス・パーティーが開かれました。平日にもかかわらず 60人を超す方々に出席いただき、ありがとうございました。ピーク時には会場はすし詰めで身動きが出来ない状態でしたが、柳沢暁子さんのボサノバ・ライブ、北欧ジャズレーベル Nuro によるDJ、渡部幹也さんによるヘアー・ショウなどなど、大いに盛り上がりました。

グループ展参加アーティストには、各自の展示ブースで出席者とコミュニケーションを取っていただきました。これをきっかけにファンを増やしたり、次の展示の機会を掴んだりして、活躍の場を広げていただきたいと思います。

私が行ったクリスマス・インスタレーションですが、まだ撮影をしていないので、お見せできないのが残念です。どのようなインスタレーションなのかと申しますと、会場のヘアサロンにはスタイリング・エリアが衝立で仕切られており、その衝立を利用してシンプル・クリスマス・ツリーをスーパー・フラット風に構成しました。アーティストの展示やヘアサロンの営業に影響が無いように配慮した極めてシンプルなインスタレーションですが、カワイイと好評でした。ありがとうございました。

Prospect Art Project は、N’s factory の橋場を中心に重冨、兵藤で事務局を務め、若手アーティストの作品発表・交流の機会を提供しています。今回の企画は今年を締めくくる第4弾イベントです。来年は体制も新たにパワーアップし、更に活動を広げていきたいと思っています。

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左:ライブでの柳沢さん。赤いアオザイをお召しになり、クリスマスを演出。ステキでした。
右:会場の様子。ちょっと混雑しましたが、楽しい時間を過ごせました。

関連記事
N’s factory 「アーティストとのクリスマスパーティー”Prospect2005″」

今日の写真
ある日の朝食。朝食マニアの私は旅先でもこんな感じです。

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2005年12月9日

Movable Type 3.2にアップ・グレード

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ここ2日間ほど、50件を超えるスパムコメントに見舞われたので、スパム対策を講じる必要が出てきました。そこで、ブログ構築ソフト Movable Type を3.17-jaから3.2-ja-2にアップ・グレードしました。

アップ・グレードの手順の覚書をしておきます。私のサーバは XREA です。

  1. mt-config.cgi-originalをmt-config.cgiにリネーム
  2. mt-config.cgiの内容を下記のように変更
    28行目 CGIPath https://www.hyodo-arch.com/cgi-bin/
    70行目 DataSource ./db
    93行目 StaticWebPath https://www.hyodo-arch.com/mt-static/
    100行目 HelpURL https://www.hyodo-arch.com/mt-static/docs/
  3. アップロード
    ディレクトリ mt-static を /public_html/ にアップロード
    その他のファイル&ディレクトリを /public_html/cgi-bin にアップロード
  4. システム・チェック
    https://www.hyodo-arch.com/cgi-bin/mt-check.cgiを実行
  5. セットアップ・プログラムを実行
    https://www.hyodo-arch.com/cgi-bin/index.htmlを実行

以上で、アップ・グレード終了です。

現在の不具合は、サイトの再構築ができない場合が多いこと、ヘルプ・ファイルが開けないことです。それら以外は問題ないようです。

参照記事

黍若日記「Movable Type 3.2-ja XREAでのバージョンアップ」
Movable Type 3.2 導入手順

どちらも非常にわかりやすい素晴らしい記事です。

今日の写真
コスモスです。しばらくは気ままに写真を載せます。シリーズ写真は考えてあるのですが、マニアックな内容のため、発表を躊躇っております。

追記 12月29日
Movable Type 3.2 にすることにより、スパム対策は講じられましたが、サイトの再構築やトラックバック送信がが出来なくなるなどの新たな問題が発生しました。どうやらデータベース設定が BerkeleyDB だとサーバによっては動作しないことがあるようです。で、SQLiteに変更しました。変換スクリプトを使用すると簡単にできます。

  1. cgi-bin 内にディレクトリ sqlite を作成
  2. mt-db-convert.cgiを起動
  3. Source DB Configuration は何もしない。(DataSource と ObjectDriver が自動入力されている)
  4. Destination DB Configuration でObjectDriverにSQLite、cgi-bin/sqlite/db.dat を入力し、Convert ボタンを押す。
  5. コンバート処理が実行される。最後の行に、mt-config.cgi の記述方法が出るので、ウィンドウは閉じないでおくこと。
  6. mt-config.cgi の書き換え。具体的には
    63行目 ObjectDriver DBI::sqlite
    64行目 Database /virtual/hyodo/public_html/cgi-bin/sqlite/db.dat
    70行目 #DataSource ./db  >> #を付ける
  7. mt-db-convert.cgiを消去

以上でSQLiteに変更され、問題は解決しました。

更なる参照記事

Ogawa::Memoranda  mt-db-convert.cgi: MTデータベースの相互変換CGIスクリプト
The blog of H.Fujimoto  Movable Type 3.2アップグレードの際にBerkeley DBから他のデータベースに変える手順

どちらも非常に素晴らしいスクリプト&記事です。

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2005年12月の記事